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【初心者向け】仮想通貨のハードフォークとは?前後の値動きや事例について解説

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仮想通貨に関する用語の一つに、「ハードフォーク」というものがあります。

2022年9月には、イーサリアムで実施される「The Marge(ザ・マージ)」に絡むということで一躍話題となりました。

ですが、なかには「ハードフォークって何?」と疑問に思う方もいるかと思います。

この記事では、仮想通貨におけるハードフォークの意味や、実際どういったことが起こるかについて解説します。

目次

仮想通貨におけるハードフォークの意味

ハードフォークとは、「hard(強固な)」と「fork(分岐)」を組み合わせた言葉です。

ざっくり説明すると、互換性がない分岐をともなう仕様変更(あるいはアップデート)を指します。

ここでの互換性とは、「従来の通貨から新しい通貨への置き換えができない」という意味です

ハードフォークの仕組み

仮想通貨は「開発して終わり」ではなく、状況に応じてアップデートが行われます。

運用するなかで不便が生じたり、より機能を向上させたいとなった際に、システムの仕様を改善して更新を行うのです。

ですが、なかには従来の通貨に上書きする形での変更が難しい場合もあります。

たとえば、大きく仕様が変わるために、以前のルールを引き継げない場合などですね!

その場合、アップデート地点を境目に通貨を分岐させ、片方を「全く別の通貨」として扱うようにします。

これが、ハードフォークにより通貨が分岐する仕組みです。

ハードフォークするとどうなる?

ハードフォークが実施により変化する点は、主に以下の2つです。

  1. 新しい通貨が生まれる(場合がある)
  2. 通貨の価格が大きく変動する

新しい通貨が生まれる(場合がある)

ハードフォークが行われると、1つの通貨から別の通貨が分岐することになります。

ここで焦点となるのが、「運用方針から外れる方」の扱い。

これらは破棄されることもあれば、全く別の通貨として運用が始まることもあります。

分岐した通貨の価格が上がるかどうかは、保有しているユーザーの手にゆだねられるため、事前にしっかり情報収集するようにしましょう。

通貨の価格が大きく変動する

ハードフォークの本質は、「仮想通貨の仕様変更」です。

これまでのルールが大きく変わるということで、アップデート後を見据えて値動きも大きくなる傾向にあります。

とくに新たな通貨が生まれる場合は、変動幅も大きくなりやすいですね!

ですが、ハードフォークが起きるからといって必ずしも価格が上がるわけではありません。

アップデートが悪い方へ転んだり、様々な思惑が絡んでくることもため、売買する際は十分気を付けてください。

【事例あり】ハードフォーク前後の値動きは?

これからハードフォークを控えている場合、どのように値動きするのか気になることもあるかもしれません。

ここからは、事例とともにハードフォーク前後の値動きについて確認していきましょう。

【2016年】イーサリアムにてハードフォーク実施

【参考】https://jp.investing.com/crypto/ethereum/historical-data/
項目詳細
ハードフォークの理由巨額取引を無かったことにするため
分裂した通貨(旧通貨)イーサリアムクラシック(ETC)
実施前の値動き(ETH)緩やかに上昇
実施後の値動き(ETH)一時急騰した後、大きく下落

イーサリアムの技術を利用したシステムとして、「DAO」と呼ばれるサービスがあります。

DAOとは、投資先の選定を専門家ではなく、参加者全員の投票によって決める投資信託サービスのことです

非常に注目されていた技術ですが、2016年6月にシステムの脆弱性を突かれ、約52億円相当のイーサリアムが流出してしまいました。

この取引を無かったことにする目的で実施されたのが、今回のハードフォークです。

その際に分岐したイーサリアムクラシック(ETH)が、「取引を無かったことにする前の」旧イーサリアムとなります。

しかし、この対処方法に関しては不満の声も多く、イーサリアムクラシックを支持する層も一定数いました。

そのため、ハードフォーク実施後は価値が二分され、イーサリアムの価格が大きく下がる結果となっています。

【2017年】ビットコインにてハードフォーク実施

【参考】https://jp.investing.com/crypto/bitcoin/btc-jpy-historical-data/
項目詳細
ハードフォークの理由取引時の処理速度を改善するため
分裂した通貨(旧通貨)ビットコインキャッシュ(BCH)
実施前の値動き(BTC)様子見の姿勢
実施後の値動き(BTC)一時下落した後、大きく上昇

ビットコインの需要が増加する一方、取引量が増えたことで処理速度の遅れも目立つようになっていました。

これらの課題を解決する目的で、2017年8月にハードフォークが実施されます。

ですが、当時は「通貨の分岐を伴うアップデート」というやり方を反対する層もおり、実施ぎりぎりまで論争が繰り広げられていました。

そのためか、実施前の値動きは買い手・売り手ともに様子見が強い姿勢となっています。

一方、ハードフォーク実施後はそれまでと一転し、結果として大きく価格を伸ばす形となりました。

【2022年】イーサリアムにて「The Marge」を実施

【参考】https://jp.investing.com/crypto/ethereum/historical-data/
項目詳細
ハードフォークの理由取引時の承認方法を変更するため
分裂した通貨(旧通貨)イーサリアムPoWフォーク(ETHW)
実施前の値動き(BTC)高騰するも、直前で下落
実施後の値動き(BTC)勢いが落ちないまま、その後も下落

2022年には、イーサリアムで「The Marge(ザ・マージ)」と呼ばれる大規模なアップデートが行われました。

アップデートの内容は、取引時の承認方法を改善し計算処理に必要な電力量を小さくするというものです。

投資家からの注目度も非常に高く、Google検索にもカウントダウン時計が表示されるなど強い盛り上がりを見せていました。

そのため、実施前のイーサリアムの価格は大きく上昇する結果となっています。

しかし、「あと数日」といったところで価格を落とし始め、1週間たった現在も下落が続いている状況です(2022年9月時点)。

まとめ

この記事では、仮想通貨におけるハードフォークの意味や、実際に起こるとどうなるかについて解説しました。

ハードフォークについてまとめると、以下のようになります。

  • ハードフォークとは、通貨の分岐をともなう仕様変更のこと
  • ハードフォークを実施する際、その前後で大きな値動きを伴う場合が多い
  • 一方、売買には様々な思惑が絡むため、値動きを予測することは困難

新通貨が誕生するハードフォークは、注目度も高くなるため値動きも予想しにくくなります。

この先ハードフォークを控えている場合は、ぜひその点も意識しつつ売買するよう注意してみてください。

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